
WITHIN TEMPTATION(ウィズイン テンプテーション)
RESIST / 2019年 / 85点
オランダ出身のシンフォニックメタルバンド、7枚目のアルバムです。
初期は典型的なゴシックメタルだったものの、現在はキャッチーなメロディを駆使した超メジャー級のシンフォニックメタルをやっているバンドです。人気的に見ても「メタル」などという狭いジャンルの中だけで語るべき存在ではないと思いますけどね。普通の人が聴いても十分良いと思える音楽です。
さて、私は彼らの最高傑作は歌メロが最もキャッチーだった5枚目「THE UNFORGIVING」だと思っており、残念ながら本作はそのハードルを越えるには至っていませんでした。分かりやすいキャッチーさよりも幻想性・ドラマ性に力が入れられているように感じ、また全体的にスローテンポの似たような曲調が多かったのもマイナスです。
とは言え、これはスタイルの良い美女が「もっとキレイになりたい」と言っているのと同じで、極めて高いレベルでのお話です。圧倒的なスケール感、シャロン嬢の完璧な歌唱、聴く者に未知なる世界を想像させるメロディ、もしも新人が本作を作っていたら間違いなく90点台を付けていたと思います。
客観的に見れば、これ以上のクオリティの作品を作れるバンドは早々いないと思います。彼らだからこその辛口得点というわけです。
お気に入りは「SUPERNOVA」。MVも作られた本作で最もドラマチックな1曲。個人的にはもうちょっとだけテンポアップしてくれると嬉しかったんですが、これも十分名曲だと思います。
過去に傑作を生みだしているだけに厳しめの評価となってしまいましたが、メタルというフィールドを飛び越え、「音楽」というフィールドで勝負できる作品だと思います。普段メタルを聞かない人にも聞いてほしい1枚です。

コメント