MinstreliX 11Trajectories

MinstreliX(ミンストレリックス)
11 Trajectories / 2021年 / 87点

日本出身のパワーメタルバンド、5枚目のアルバムです。

ネオクラシカルで哀愁漂うメロディをまといながら疾走するパワーメタルバンドです。一昔前、ネット界隈で流行っていた、いわゆる「クサメタル」を愚直に今も体現し続けています。
私は2004年に出た1stシングル「Lost Renaissance」だけは持っているんですが、それ以後は他のバンドを追いかけていて、全然聞いていませんでした。あまりにも「お約束」すぎて、当時は「恥ずかしい」と思っていたんですよね……。今はもうこういう音を出すバンドはほとんどいなくなってしまったので、むしろ新鮮に感じられるというね。時代って怖いわ。

さて、そんなバンドの5枚目ですが、見事なほどに変わっていません。冒頭に書いた通り、ネオクラシカルで哀愁漂うメロディをまき散らしながら一心不乱に疾走する「超クサメタル」です。歌メロにしろギターメロにしろ、一度聞くだけ覚えられる印象深さ(キャッチーさ)があり、最近、イマイチ煮え切らない作品ばかり聞いていたので、そのボーダーラインをあっさりと超えるクサメロセンスは見事だと思いました。また、ほとんどの曲がハイテンポなのも好印象です。クサメタルは疾走してナンボですからね(笑)。

欠点としては、全体的に素人臭さがある事。5枚もアルバムを出してるのに、一本調子のボーカルや重厚感の無いドラムなど、「プロフェッショナルまであと一歩」と言う感じの演奏が気になりました。これもクサメタルの宿命なのか……。
また、楽曲の幅が狭いのも要改善点。似たような感じの曲がズラリと並んでおり、曲ごとのバリエーションは極めて乏しいです。まあ、バラエティを豊かにするとクサメロが減ってしまう可能性があるので一長一短とも言えますが、個人的にはもう少しくらいバリエーションがあっても良かったかなと思っています。

お気に入りは「Memento Mori~The Goddess Pt.2~」。イントロに続く2曲目。歌メロからギターソロまで全てが悶絶級のクサさに溢れた1曲です。

久々にクッサクサのパワーメタルを聞きましたが、やっぱり俺ってこういう音楽が好きなんだなと再認識しました。格好つけてメタルコアなんて聞いてる場合じゃないな(汗)。