Unlucky Morpheus Unfinished

Unlucky Morpheus(アンラッキー モルフェウス)
Unfinished / 2020年 / 86点

日本出身のパワーメタルバンドが2020年に出したフルアルバムです。オリジナルアルバムとしては4枚目。

BABYMETALのバックバンド「神バンド」の元ギター・紫煉(しれん)と元LIGHT BRINGERのボーカル・Fukiによって結成されたバンドです。通称は「あんきも」。アニメソングやゲームミュージックから影響を受けたクサいメロディ満載のスピードパワーメタルをやっています。

前作「CHANGE OF GENERATION」がなかなかにクサい名盤だったので本作にも期待していたんですが、うん、やっぱり良いですね。
前作との違いは紫煉氏によるデスボイスが大幅に増加している事が挙げられます。それによる影響か、全体的にダーク&アグレッシブな作風となっており、ひたすらにクサかった前作とは若干ですが毛色は異なります。とは言え、本作の完成度も極めて高く、どっちが上とは言えないと思います。もう好き嫌いの範疇かと。

また、本作にはバラードもテクニカルなインストナンバーも収録されておらず(1曲目はイントロ)とにかくギュウギュウに詰め込まれた印象を受けます。にもかかわらず一本調子な印象がありません。それは曲ごとのカラーが異なるからで、Fuki氏の強烈な裏声が堪能できる「籠の鳥」、ミステリアスな雰囲気の「Make your choice」、そして海外のパワーメタルバンドが作りそうな「Carry on singing to the sky」などは特に「差別化」が出ていると思います。前作は「似た曲が多い」と批判しましたが、本作はそれを見事にクリアしています。

欠点は必殺の1曲が無い事。「あんきもと言えばコレだよね!」と言えそうなキラーチューンが無く、インパクトには欠けると感じました。あと、サビをもう少し盛り上げてほしかったかな。コーラスとか入れるだけでも印象は違っていたと思います。あと、9曲(1曲はイントロなので実質8曲)はちょっと少ないかな。あと2曲、バラードくらいあっても良かったかも。

お気に入りは「Carry on singing to the sky」。ラストを飾る海外バンドのような1曲。何でも亡くなったANGRAの元ボーカル、アンドレ・マトスに捧げられた曲なんだとか。そう言われれば「Carry on」を意識してるかも。

前作よりも更に洗練された印象です。今後もこの調子で頑張ってもらいたいですね。