VIRIBUS UNITIS

DRAGONY(ドラゴニー)
VIRIBUS UNITIS / 2021年 / 85点

オーストリア出身のシンフォニックメタルバンド、4枚目のアルバム。

前作と同じく、初期RHAPSODY OF FIREを彷彿とさせるシンフォニック要素満載のドラマチックなパワーメタルです。
ハッキリ言ってしまえばオリジナリティは皆無で、「RHAPSODY OF FIREフォロワー」と一言で説明できてしまいます。が、ド迫力のオーケストラサウンドが炸裂するRHAPSODY OF FIREのフォロワーをやるというのは演奏面はいわずもがな、金銭的にもマイナーバンドなかなかに難しいもの。そんな中、このバンドは出来栄えは決して悪くなく、むしこの手のバンドとしては最高レベルと言っても良いほど高品質だと思います。
思わず拳を突き上げたくなるような勇壮感満載のメロディ、そして合唱したくなるサビメロは非常に熱く、これから魔王を倒しに向かう勇者の気分になれます。
また、「Gods Of War」や「Magic」のような疾走感のある曲だけでなく、「Love You To Death」や「Battle Royal」のようなミドルナンバーも出来が良いのはこのバンドの強みと言って良いでしょう。

ボーカルこそ若干甘めな声質ですが、キチンと歌えているし、楽器陣も特に問題ありません(まあ、オーケストラサウンドに飲まれがちではありますが)。ファンタジックなパワーメタルが好きな人なら間違いなく刺さる作品だと思います。

欠点としては、後半になるに従って勢いが落ちていく事。前作もそうでしたが、後半に行けば行くほど「戦い」から「冒険」っぽい雰囲気になっていき、勇壮さが減っていっちゃうんですよね。10曲目前後に一発ドガンと格好良いナンバーがあればグッと印象も違っていたと思うんですけどね。
また、何故かオーケストラサウンドも後半の曲ほど「しょぼく」なっていきます。最後までパワーを持続させてほしかったです。

お気に入りは「Gods Of War」。イントロに続く2曲目。これで燃えないヤツはシンフォニックメタルを聞かない方が良いでしょう。

大きくは変わってないものの、好きな人のツボを突く曲作りの上手さは変わらず。パワーメタル・シンフォニックメタル好きはぜひ。