EMPEROR2

EMPEROR(エンペラー)
ANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK / 1997年 / 85点

ノルウェー出身のブラックメタルバンド、2枚目のアルバムです。

シンフォニックブラックメタルの開祖とも言うべきバンドです。前作「IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE」は、荘厳なキーボードが美しい名盤だったと思います。

それから3年経って作られた本作は、あらゆる面が大幅にパワーアップしています。
まずヘヴィさが一気に増強。凶暴さが強く感じられる強靭なサウンドに仕上がっており、キーボードアレンジも荘厳と言うよりは威圧感を感じられるモノに変貌しています。
そして最も大きな変化として、プログレッシブさが挙げられます。雰囲気自体は変わりませんが、途中で急にリズムが変わったりするような場面が増えています。他にも前作に比べ、ノーマルボイスの頻度が激増しています。
結果として少々取っつきにくくなっていますが、シンフォニックブラックメタルとしての質は間違いなくアップしています。

このブログをよく読んでいる方なら気づいているかもしれませんが、私の好みは「単調でもいい、ヘヴィじゃなくてもいい、とにかくメロディアスのが好き」です。なので、↑に書いたような進化を遂げた本作の方向性は、ハッキリ言えば私の好みとは違います。
しかし、凶悪でありながら聴く者を圧倒する「厳格さ」とも言うべき本作のサウンドには、そんな些細な事をねじ伏せるようなパワーがあると感じました。

強いて文句を言えば後半失速する事。「The Wanderer」以降の曲がちょっとパッとしない感じだったのがちょっと残念だったかも。

お気に入りは「Ensorcelled By Khaos」。激烈なブラストに、荘厳クラシカルアレンジ。これぞシンフォニックブラックメタルです。

好みを圧倒的完成度でブチ超えたみせた、素晴らしき作品です。