FATE GEAR THE SKY PRISON

FATE GEAR(フェイト ギア)
THE SKY PRISON / 2021年 / 85点

日本出身のパワーメタルバンド、4枚目のアルバムです。

DESTROSE(デストローズ)のギターを担当していたMina隊長を中心とした「ガールズ・スチーム・メタル楽団」です。前作は、高品質のガールズジャパニーズメタルを聞かせてくれましたが、本作はどうでしょうか? ちなみに本作は実在した女海賊「アンとメアリ」を題材にしたアルバムとの事です。

このバンドは固定のボーカルがおらず、本作には3名のゲスト女性ボーカルが歌っています。特筆すべきはそれぞれのボーカルの声質に応じて、雰囲気の異なる曲を用意しているという事。前作もそうでしたが、本作は更に差別化が顕著になっていて、同人的クサメタルあり、デスボイス入り曲あり、正統派あり、ヴァイキング風ありと、非常にバラエティ豊かなラインナップとなっています。そのどれもが付け焼刃ではなくシッカリ出来ているのも素晴らしいと思います。

悪く言えばまとまりの無いアルバムなので、全曲好きになれるかというと微妙かもしれませんが、一方で必ず何曲かは好きになれるんじゃないかと思います。私はヴァイキング風(もっと細かく言うとSABATON風)の「The Sky Pirates」と「Child Of Memories」が特に気に入りました。本作最速のメロスピチューン「処断の刻」も良かったですね。

欠点は曲数が少ない事。前作の時も言いましたが、せめて10曲は欲しい(本アルバムは9曲)。贅沢なのかもしれませんが、例えばデスボイスが歌える女性ボーカルを起用してのメロデスナンバーとかがあったらもっと面白くなったと思うんですよね。

「このバンドらしさ」というカラーこそ希薄ですが、様々な曲を作れるというのは強みだとも思います。これからどんなアルバムを作ってくれるのか、楽しみです。