KALMAH

KALMAH(カルマー)
KALMAH / 2023年 / 90点

フィンランド出身のメロディックデスメタルバンド、9枚目のアルバムです。

2023年現在において、私が最も好きなメロデスバンドの1つです。
1990年代後半にIN FRAMESやARCH ENEMY、CHILDREN OF BODOMらによって広く認知されるようになったメロディックデスメタルですが(彼らが元祖とは言いませんが)、あれから約30年。多くのバンドが良くも悪くも方向性を変えていく中、伝統芸能のごとく一切何も変える事無く「抒情的北欧メロディックデスメタル」をやり続けており、それでいながらメロディセンスは些かも衰える気配を見せない、類い稀なるバンドがKALMAHだと思います。

本作も当然のように方向性に変化なし。ペッカ・コッコの深いデスボイス、疾風のごときスピード感、全編に渡って隙間無く弾きまくられるギターと、ヘヴィメタルらしい激しさに満ちていながら、ツインギターとキーボードによって紡がれるメロディは胸を締め付けられるような抒情性・哀愁に溢れ、KALMAH以外の何物でもない世界が描かれています。
サビでノーマルボイスが使われる事も一切無く、昨今よく聞かれる「モダン化」が一切無いのも、オールドリスナーの自分からすれば嬉しい限り。

個人的には音像やメロディが1st~3rdあたりに戻ったかのような感触があり、お気に入りだった最近の6th~8thのとはまた一味違った感じだったんですが、これはこれで良し。冒頭にも書いた通り、デビューから今に至るまで根幹は何も変わっていないので、本作も十分に楽しめました。

欠点? んなもん、無いよ(笑)。強いて言えば、一撃必殺の1曲が無かった事くらいかな。

お気に入りは「Scarred By Sadness」。雪崩れ込むような疾走感、絨毯爆撃のように襲い来るメロディ。KALMAH節100%の曲です。

相変わらず素晴らしい出来栄えです。このままお願いします!