
SCAR SYMMETRY(スカー シンメトリー)
THE SINGULARITY(PHASE II:XENOTAPH) / 2023年 / 80点
スウェーデン出身のメロディックデスメタルバンド、7枚目のアルバムです。
スぺーシーな雰囲気を持つメロデスバンドです。ノーマル・デスボイスを巧みに使い分けるテクニシャン、クリスチャン・アルヴェスタムが在籍していた初期3枚は、メロディも素晴らしく、全て90点台以上を付けるほど気に入っていました。が、彼が脱退した後は、メロディにキャッチーさが足りなくなり、正直イマイチな出来栄えに。
本作はメンバーの脱退などのゴタゴタにより実に9年ぶりの新作になりますが、はてさてどうなってる事やら。
方向性は特に変わっておらず、スペーシーな雰囲気を持つメロデスです(今回はジャケットもSFっぽさがありますね)。クリスチャン・アルヴェスタムが脱退した後はノーマルボイスをラーズ・パームクヴィストが、デスボイスをロバート・カールソンが担当しており、その2人体制も変わっていません。
正直、演奏技術などはデビュー作から本作に至るまで一度たりともマズイと思った事は無く、最初から心配していませんでした。本作でも一糸乱れぬ演奏レベルの高さは見事という他ありません。楽曲もスリリングでスピード感があって、非常に格好良いです。
心配だったのはキャッチーで哀愁漂うメロディがあるかどうかです。結論から言うと「前作よりかは良い程度」と言った所。
悪くはない。凶悪なデスボイスから一転して美しいノーマルボイスにスイッチする様も良い。ただ、やっぱりもう一歩なんだよな~。「Digiphrenia Dawn」とか「Hyperborean Plains」とか、もうちょっと盛り上げられなかったのか、と思わずにはいられません。後半に行くに従って印象的なメロディが減っていくのも辛い……。やっぱりバンド創設者のヨナス・キェルグレン(Gt)が脱退しちゃったのが痛かったのかな(脱退したのは前作発表前)。
お気に入りは「Overworld」。本作で一番印象に残ったナンバー。これが3曲目にあったので、「ここから盛り上がるのか!?」と期待してたら、これが最高潮だったとは……。
好きなバンドなのに好きになれない、歯痒い作品でした。次こそ良い作品をお願いします。

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