Imperial Circus Dead Decadence1

Imperial Circus Dead Decadence(インペリアル サーカス デッド デカダンス)
狂おしく咲いた凄惨な骸は奏で、愛おしく裂いた少女は聖餐の詞を謳う。 / 2011年 / 75点

日本出身のメロディックデスメタルバンド、2枚目のアルバムです。

元々同人音楽サークルからスタートしたバンドで、アニメチックなジャケット、中二病をこじらせたかのようなアルバムタイトルからその面影が見て取れます。
中身の方はAT THE GATEなどをお手本とした切れ味鋭いメロデスで、そこに日本のゲームやアニメからの影響を感じる耽美性の強い哀愁のメロディがたっぷりと詰め込まれています。

また、ボーカルが非常に多彩なのも特徴的で、メインはドスの効いたデスボイスですが、他にヴィジュアル系風の男性ボーカル、女性声優風の女性ボーカル、更に「語り」や「叫び」などと言った演出が随所に加わえられており、かなりシアトリカル(演劇的)です。特にV系男性ボーカルはほとんどの曲のサビを歌っており、サビだけ聴くとヴィジュアル系ナンバーに聞こえるくらいです。
この辺りはSound HorizonやDragon Guardianに近いとも言え、生粋のヘヴィメタル好きからすれば「アニメっぽくてダサい」と言う人もいそうですが、私個人はこういうのも面白くて良いんじゃね? と思うクチです。アニメもゲームも大好きですし。

演奏技術は確かで、打ち込みっぽさはあるものの(特にドラム)特異な世界観を見事に描き切っていると思います。ボーカルもデスボイスのパワーは非常に高く、純粋に格好良いと感じました。

欠点としては「シアトリカルな演出」に偏り過ぎている事。そういう演出がダメとは言わないものの、もうちょっと抑え目にして純粋に曲そのものを楽しめるようにしてほしかったと思います。また、V系のボーカルがかなりナルシスティックな歌い方なので、人によっては嫌いというかもしれないです。

お気に入りは「謳」。9分ある、本アルバム中最長のナンバー。ボーカルのほとんどがノーマルボイスなのでメロデスというよりはパワーメタルに近いですが、哀愁を感じるメロディが素敵だと思います。

一般的なメタルアルバムとはかなり毛色が違いますが、ユニークな作品だと思います。気になった方はぜひ聞いてみてはいかが?