TEARS OF TRAGEDY3

TEARS OF TRAGEDY(ティアーズ オブ トラジディ)
STATICE / 2016年 / 84点

日本出身のパワーメタルバンド、3枚目のアルバムです。

J-POP的な爽やかさとヘヴィメタル的なハードさという対なる要素を併せ持つバンドです。

HARUKA(Vo)のボーカルとメロディはJ-POPかアニメソングを思わせるものの、そのバックで流れるギターリフやドラムリズムなどは間違いなくヘヴィメタルという、相変わらずの独自路線を突き進んでいます。

変化としては、元々活躍が大きかったキーボードの出番が更に増えており、ヘヴィさは若干減退していると感じました。ただ、このバンドのチャームポイントはヘヴィさよりも「美しいメロディ」だと思っているので、ヘヴィ感の減退は必ずしもデメリットにはなっていないと思います。その反動なのか疾走感はむしろ上がっており、心地良さは前作を超えています。
全部で12曲。更に内1曲は11分越えなどボリュームもたっぷりです。

このバンドを聴くのは3枚目になるわけですが、改めて面白いなと思いました。
ヘヴィメタルらしくない柔らかな歌声、アルバムジャケットのような彩色を想起させる煌びやかな旋律、そして心地良い疾走感……。など、ありそうでなかった気がします。形容するなら「柔らかく美しいヘヴィメタル」と言った所ですかね。こんな風に例えられるバンド、いないよね?(女性Voのシンフォニックメタルなどでいるかもしれませんが)。

ゴリゴリのメタラーからすれば「軟弱」と言われるかもしれませんが、私はこういうバンドがいても良いと思います。色んなスタイルがあった方が面白いもんね。

欠点としてはちょっと一本調子だと感じた事。疾走感があるのは良いんですが、そればかりという印象で、スピード感やメロディなど、もうちょっとバラエティに富んでいた方が良かったんじゃないかなと思いました。

お気に入りは「Void Act」。イントロに続く2曲目。このバンドらしさ100%の曲です。

ヘヴィすぎるのはちょっと……という人にこそお勧めしたい1枚です。