
TEARS OF TRAGEDY(ティアーズ オブ トラジディ)
TRINITY / 2020年 / 80点
日本出身のパワーメタルバンド、4枚目のアルバムです。
J-POP的なメロディをヘヴィメタル風に演奏するという、一風変わったスタイルを持つバンドです。
「この音楽はヘヴィメタルなのか?」と思ってしまいそうなほどの爽やかさ・清涼感が印象的ですが、ツーバスで疾走するスピード感、ガリガリとしたギターリフと、演奏方法は間違いなくヘヴィメタルであり、この「あべこべ」こそがこのバンド最大のポイントです。HARUKAの美しいボーカルも良い意味でヘヴィメタルらしさがありません。
1stの頃からこの路線を突き進んでいますが、本作もその路線に迷いはありません。
ピアノの旋律が印象的なイントロから始まり、2曲目から大爆走。本作は過去作に比べてかなり疾走率が高く、ほとんどの曲が気持ち良く突っ走ってくれます。彼らの十八番とも言える「Nonsite」「No.05」「時に鏡は嘘をつく」、ポップロック調の「Innocent gram」、普通にアコギのバラードな「after song」などが印象的でした。
一方で、ヘヴィメタルらしい哀愁や抒情性はほとんど無く、サビもキャッチーではあるものの、この「キャッチー」は他のメタルバンドのそれとは方向性が全然違います。冒頭にも書いている通り「歌メロはJ-POP」です。この「違い」を楽しめるかどうかで本作の評価は変わるでしょう。
私はユニークだとは思うものの、やはりちょっと物足りないというか、もっと抒情性のあるメロディが欲しかったなと思います。
お気に入りは「No.05」。本作の中で最も抒情性を感じた曲です。
好き嫌いはあると思いますが、唯一無二のスタイルは一聴の価値があるのではないかと思います。

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